生産者・現地レポート

紅茶の生産地スリランカ(1) ~茶摘みの女性たち

グリーンフィールド社(スリランカ)

スリランカのウバ州(Uva Province) は良質の紅茶の生産地として有名。ノヴァの紅茶の産地の一つであるグリーンフィールド社のソトゥラガラ・フェアトレード茶園は、まさにこのウバ州にあります。

 

DSCF9202茶園は山の上の高地にあり、くねくねと曲がった道路を車でのぼっていきます。

夏でも冷涼なこの土地は、日本でいうと、ちょうど上高地のような感じでしょうか。紅茶栽培にはこんな気候が適しているのですね。とにかく、美しく癒されるような環境です。

この茶園は言うまでもなく、オーガニックの認証を受けています。さらに、フェアトレード認証も受けています。つまり、この茶園で働く人たちは、農薬で健康を害する心配がないだけでなく、労働に見合った正当な収入も保証されています。また、フェアトレードのプレミアム(奨励金)を有効活用し、保育園やカルチャーホールの建設、放課後補習クラスの開設など、地域全体が健全で豊かになっていけるような仕組み作りが組織的に行われています。

 

茶園では、朝早くから茶摘みが行われていました。お茶を摘む作業は女性の仕事のようです。斜面に続く美しい茶園の緑の中に、点々、点々と茶摘みの女性たちの姿がカラフルに映えています。耳を澄ますと、風に乗って女性たちの笑い声がかすかに聞こえてきました。

DSCF9246オーガニック・フェアトレードの茶園で働く女性たちは、いったいどんな表情で仕事をしているのでしょう。幸せそうかな? そんなことにも興味があったのです。なぜなら、一般的な茶園の労働者は、不当な低賃金で貧しい暮らしを強いられている場合もめずらしくないからです。だから、ノヴァが紅茶を仕入れているフェアトレード茶園の人たちはそうではなく、幸せであってほしい。それをこの目で確かめたかったのです。ハッピーかどうかは、表情を見れば感じ取れるはず。

 

 

茶摘みの様子を見に、茶園に近づいてみると。。 最初にぱっと目に入ったのが、この若い女性でした。

DSCF9257笑顔が本当にかわいい人で、目立つのでついつい声をかけてしまいました。片言の英語で嬉しそうに答えてくれます。22歳で、ここで働き始めてまだ半年だそう。おそらくこの茶園の女性の中で一番若いのでしょうね。ここの仕事が好きで満足だそうです。嬉しく思いました。他の女性たちもこちらに視線を向けて身振り手振りの私たちに、可笑しそうに反応してくださいました。ここの茶園で働く女性たちはみな、表情が穏やかだなぁ、というのが正直な印象です。

子育てしながら働きやすいせいなのか、家庭を持っている女性が多いようです。そういう意味では女性がたくさん活躍しているノヴァに環境が似ているような。

 

DSCF9260こちらは茶摘みの様子です。この袋についているひもを頭にかけて、背中の袋に摘んだ茶葉をどんどん放り込んでいきます。さすが手際がいい。昔は袋ではなくカゴだったのですが、重くて身体に負担だったため、現在は軽い素材の袋を使うようになったそうです。この袋にお茶の葉がいっぱいになればかなりの重みになると思われますので、袋は軽い方がいいですよね。

私たちも女性のお一人から袋を借りて茶摘みに挑戦させてもらいました。が、当然、上手くできるはずもなく、ただのまねごとです。。。職務妨害(?)になるので、すぐにお返ししました。

茶園を案内してくれた茶摘みの監督の男性のお話を伺いました。彼の仕事は彼女たちに摘み方を指導し安全管理をするのはもちろんのこと、時には人間関係がうまく行くように気を配っているのだそうです。

怪我した時のケアも監督さんの仕事。万が一大きい怪我の時は病院に運ぶそうです。仕事中のけがの治療費はすべて会社が負担するとのこと。福利厚生もしっかりしているのですね。

 

休憩は昼休みを含め1日4回あります。皆さん、お昼ご飯は家に食べに帰るそう。その時に子供を保育所に預けている人は、立ち寄って子供をピックアップし、家で食べさせてからまた預けます。その点、母親にとってはとても良い職場環境ではないでしょうか。茶園の敷地内にある保育所は、フェアトレードの奨励金で建てたものです。同ウェブサイトのライブラリでも紹介させていただいています。

 

DSCF9250さて、これはお茶の新芽。私たちを案内してくれたサムさんが手に取って説明してくれました。女性たちが摘んでいるのはここの部分です。これが加工され、美味しい有機紅茶になるのですね。

ちなみに、一番先端の新芽はシルバーティップとかゴールデンティップと呼ばれ、生えたばかりの新芽は産毛に包まれて銀色に光ることからその名で呼ばれています。これを加工したものは紅茶の最高級品とされ、市場ではほとんど出回りません。私たちはこのシルバーティップスのお茶を工場のオフィスごちそうになりましたが、イメージする紅茶と違って色は濃くなく、黄みがかった感じ(金色?)です。柔らかいやさしい味わい。幻の紅茶にここで出会えたのは一つの収穫でした。

 

DSCF9251これはお茶の花です。日本でもお茶の木に馴染みのない方はあまり見たことがないのではないでしょうか。白い、椿を小さくしたような可愛い花。もしや、と思い調べてみると、お茶の木はツバキ科の植物なのですね。葉っぱも椿によく似ていますね。

日本人に馴染みのあるお茶の木。スリランカの美しい茶園で働く女性たちが摘み取った葉は紅茶に加工され、日本の私たちのもとへも届きます。紅茶をより身近に温かく感じられるようになりそうです。

 

 

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設立 1985年4月24日

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